本当なら家から出ていく長男の姿からビデオに収めてみたいと思ったが、
朝はやっぱりまさしく我が家、ドタバタしていてそれどころではなかった。
詰襟を着込んだ長男は、それなりに凛々しく。
いや、厳密な心情を記すと、
これから先に嫌やでも制服、
というか“キメラレタ”服装でいなければならないのだから、
なにも“小学校の”卒業式に中学生の恰好をしなくても、
とも思うのだけれど、どうも近年はそういう風潮らしい。
一人だけ違う恰好をさせるのもちょいと勇気がいることなので。
(無論、小学校のうちから制服の学校もあるのだけど)
いや、まあ、どうせその時にしか着ないようなブレザーとかを用意するよかいいのか?
さて。
校門に着き、
仲良しの友人たちで写真を撮ったり。

やがて児童が各クラスに行き、
保護者達は控室に向かった。
僕は最近、私的なことでもお世話になっている(長男と同級の娘さんがいる)Iさんや、
途中から一時加わったTさんとそこにそのまま残って暫く歓談。
そうして、再び保護者達が体育館に集まってきて。
在校生が入館し。
卒業式。
ビデオカメラを回しながら、
卒業証書授与の時には、ちょっとグッとくるものがあった。
とにかく、父親に似てバカで不器用なヤツだけに。
そう言えば、カミさんがバッグに忍ばせて来ていたのは、
保育園の卒園時の写真数枚だった。
あの時は(女の子と間違われるような)感じのヤツが、ねぇ。
卒業式が終り、僕はIさんとひと足先に帰路に就いた。
で。
暫くしてから帰ってきた長男に感想を訊いてみた。
返ってきたひとことは。
「疲れた…」
あー、そ。
なんかもっと感慨深げな言葉を期待してたんだけどなぁ…。
ああ、そうそう。
僕はこの小学校の卒業生ではないのだけれど、
この小学校の卒業生の何人かは僕の卒業した中学校に進む。
(ちなみに僕の卒業した小学校の場合はその殆どが同じ中学に通う)
で、女子児童を見ると、
かなり多くの、半分くらいかともすればそれを過ぎる子たちが僕の出た中学のセーラー服を着ていた。
懐かしかった。